HOMEPick Up製缶板金加工とは?これだけ読めばOK!基礎知識と板金加工との違い

製缶板金加工とは?これだけ読めばOK!基礎知識と板金加工との違い

金属の加工方法のひとつ、製缶板金加工は今やものづくりには欠かせない技術です。単に製缶加工と呼ぶこともあり、板金加工とは区別されます。

しかし「製缶板金加工」と「板金加工」の違いについてはっきりと理解している人は少ないでしょう。

そこで製缶板金加工についての基礎知識と、板金加工との違いについてわかりやすく紹介していきます。

 

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製缶板金加工とは

製缶板金加工というのは、金属の加工方法の一種です。

鉄やステンレス、アルミなどの金属に対して切断、曲げや溶接を行い、立体的な構造物を製造します。

穴あけなどの機械加工の工程も含まれており、製品によっては塗装やメッキなどの表面処理を行う場合もあります。

材料となる金属の形状は、板状のものだけでなく、銅管など多岐にわたります。

 

製缶板金加工の製造品例

製缶板金加工によっていろいろな製品を製造することができますが、その中でも主要な製品を見ていきましょう。

 

例①:産業用ダクト

産業用ダクトというのは、空気の換気や給気、清浄などを行うために使用されているダクトのことです。

空気をきれいにしなければいけない現場、例えば病院や食品工場などで用いられています。

 

例②:ガソリンタンク

ガソリンや軽油などを溜めておくタンクを、ガソリンタンクや燃料タンクと言いますが、このようなタンクも製缶板金加工によって作られています。

ガソリンや軽油などをたくさん溜めておけるように大型に作られているものが多いでしょう。

 

例③:工作機の架台・フレーム・カバー

機械には重いものが多いので、それを人間の手でも動かせるように、機械を載せて動かすために架台を用いることが多いです。

架台にはチャンネルやアングルなどの丈夫な素材が使用され、さらに架台にフレームやカバーを取り付けることもあります。

カバーには比較的板厚の薄い素材が使われることが多くなっています。

 

製缶板金加工と板金加工の違い

製缶板金加工と板金加工とは同じように扱われることが多いですが、実際には少々異なっている点があります。

そこで製缶板金加工と板金加工の違いに注目してみましょう。

 

違い①:板厚板

製缶板金加工と板金加工の最も大きな違いは板厚です。

板金加工で使用される金属板の厚さは7mm以下ですが、製缶板金加工では7mm以上の厚さの金属板や部材を使用します。

先に紹介したように耐久性が必要な製造品を加工する場合があるため、製缶板金加工では板厚の大きい金属板や部材が必要になるためです。

 

違い②:強度

製缶板金加工のほうが板金加工よりも厚い板を使用するので、その分強度が強くなっています。

強度をより強くするために、溶接を行う箇所を多くする場合や、フレームなどを多めに使って補強することがあります。

 

違い③:大きさ

強度の強い製缶板金加工では、大型のものを作れるので、大型の製品をたくさん製造しています。

先ほど紹介したガソリンタンクや架台も大型で、屋外に設置されることが多いものなので丈夫に作られています。

 

違い④:材料

製缶板金加工では、立体的で強度が必要な製品を作るため、ステンレスや鉄材を使うことが多く、強度の低いアルミのような材料が使われることはあまりありません。

板金加工では主に鉄やアルミ、ステンレスなどの軽くて汎用性の高い金属板を使用します。

 

製缶板金加工のメリットとデメリット

製缶板金加工にはメリットとデメリットがあるので、それらを確認してみましょう。

 

メリット

製缶板金加工では板厚の厚いものを扱うことが多いので、強度を強くすることが可能になります。

そのため、大型の製品を作れるというのが大きなメリットでしょう。

 

デメリット

製缶板金加工のデメリットは、高い技術力と知識が必要になることです。

自動化することが難しいので、手作業が多くなり製作コストがかかってしまいます。また、技術力と知識を持つ職人をしっかりと育てなければならず、人件費がかさむ原因となります。そのため、量産には不向きです。

また、材料費が高いこともデメリットとして挙げられます。

 

製缶板金加工の工程

製缶板金加工では作るものによって工程は多少変わりますが、基本的な作業工程は一緒になります。

では、どのような工程になるのかを見ていきましょう。

 

工程①:設計

まずは図面を作らなければ進められないので、最初に必ず設計を行います。

設計図ができたら、それを現場に回します。

 

工程②:切断・抜き加工

大きな板の状態で材料が届くので、その材料の切断や抜き加工が必要になります。

レーザーやプレスを使って、それらの作業を行います。

 

工程③:曲げ加工

曲げ加工が必要になる場合には、材料の切断や抜き加工が終わってから、ベンダーという機械を使って曲げていきます。

 

工程④:溶接

一通り部品が完成したら、部品を組み合わせて形を作っていくために、溶接を施します。

溶接には半自動やアーク、TIGやスポットなどいろいろな種類があるので、製品の形成に適切な方法で溶接をしていきます。

 

工程⑤:穴開け・タップ加工

穴開け加工やタップ加工を溶接前に行うと歪みが発生するので、これらの作業は溶接後に行うのが一般的です。

 

工程⑥:機械加工

溶接後に寸法を揃えたり、穴あけや面加工をするために機械加工を行います。

大きなものを扱う場合には、フライス盤やマシニングセンターを使って作業することが多いでしょう。

 

工程⑦:研磨加工・表面処理

製品によっては最後に研磨加工を行って、見た目をよくすることがあります。

また、塗装やメッキなどの表面処理が必要になるものもありますので、その材料や使用用途によって最適な方法が取られています。

 

工程⑧:組立

架台などを作る場合には、組み立て作業が必要になることがあります。

組み立てはネジを使い、それをしっかりと締め付けます。

 

製缶板金加工の製作コスト対策

コストのかかる製缶板金加工で、少しでもコストを減らすための対策を紹介します。

 

対策①:溶接部を少なくする

溶接をすると歪みが発生するうえ、その後の作業工程が増えます。

そのため、溶接部を少なくすることはコスト削減につながります。

 

対策②:適切な強度を把握して材料費を抑える

製缶板金加工では強度が必要ですが、適切な強度を保てる範囲を把握して、それに見合った材料を使うことにより、材料費を抑えるのがよいでしょう。

 

対策③:公差指定を過剰にしない

許容される誤差を含んだ仕上がり寸法の幅の範囲を公差と言います。

精度の必要のない箇所にこの公差指定を厳しく指定してしまうと、加工や管理のための工数が増えて製作コストを増やしてしまいます。

過剰に公差指定を防ぐために各部の用途を把握し、適切に公差を指定することは製作コストの低減につながります。

 

対策④:2次的加工を最小限にする

部品の加工を行うだけでコストはかかるので、2次的な加工を必要最低限にすることはよいコスト削減対策だと言えるでしょう。

 

対策⑤:輸送コストを意識する

製缶板金加工で作った製品は大型で重いものが多いです。

そのため、納品先の住所や輸送方法などをあらかじめ把握しておき、納品先から近い工場で製造する、船で輸送する、など輸送にかかるコストを念頭において設計することが必要とされます。

 

まとめ

製缶板金加工は大型で厚い材料の加工を行います。

作業工程が長く、時間もかかる作業を行うことが一般的です。

高い技術が必要になりますし、コストもかかるので、できる限りコストを抑えてよいものを作りたい場合には、いつでも当社へ依頼していただきたいと思います。

 

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