HOMEPick Upベンディングロールとは?ベンディングロールの種類や用途を徹底解説

ベンディングロールとは?ベンディングロールの種類や用途を徹底解説

板金加工を行う際に使用されているベンダーの中には、ベンディングロールと呼ばれている機械があります。

このベンディングロールとはどのような機械なのか、どういった加工をしたいときに使われているのかを解説していきます。

 

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ベンディングロールとは

ベンディングロール とは

ベンディングロールはロールベンダーとも呼ばれていて、基本的には板材を曲げる際に使用されています。

一般的なベンダーは板材をLやVの字などに曲げるときに使用されていますが、ベンディングロールは板材をRに曲げるときに使われています。

一般的なベンダーでもRに曲げる加工を行うことは可能ですが、ベンディングロールはRに曲げることに特化した機械となっているのです。

ベンディングロールには大きさや種類がいろいろとあり、建設や造船関連の部品、圧力タンクなどの製造を行う際に使われています。

 

ベンディングロールの性能と用途はロールの数で決まる

ベンディングロールはその種類によって性能が異なっています。

そのため、使用用途や加工する板の厚みなどによって、適切なベンディングロールの種類が変わってくるのです。

ベンディングロールの性能や用途というのは、ロール円形筒が何本取り付けられているのかによって異なってきます。

そこで何本ロールが取り付けられているものが主流なのか、本数によってどのような特徴があるのかを見ていきましょう。

 

①:ロール2本

最初はロールが2本取り付けられているタイプのベンディングロールを見ていきます。

その主な特徴としては、3本のロールが取り付けられているタイプでは必要不可欠な端曲げが不要なことです。

端曲げとは板の両端に、最初に少しだけロール曲げを行うことですが、これが不要になることで、作業効率がよくなると言えるでしょう。

さらに、加工のスピードが速いことや、曲がり角が比較的滑らかになるなどのメリットがあります。

しかし、素材の板厚が変わってしまうと、上の部分のロールを交換する必要が出てくるため、同じ板厚の素材を大量生産するのには向いていますが、小ロット生産にはあまり向いていません。

上ロールの種類を多数用意しなければいけなくなるので、いろいろな板厚の素材を加工するときに、このロールが2本のベンディングロールを使用すると、コストがかかってしまいます。

 

②:ロール3本

金属を加工する機械は中古でもよく販売されていますが、ベンディングロールの場合には、ロールが3本取り付けられているタイプがよく中古で売られています。

加工を行う仕組みは2本ロールのものと同じですが、取り付けられている3本のロールが三角形状に配置されていることが特徴です。

一般的なベンダーのように板材を一気に曲げるのではなく、角度を確認しながら徐々に圧力を強くして曲げていきます。

多種多様な加工が可能というメリットがあるのですが、端曲げ加工ができないというデメリットがあるので、大量生産にはあまり向いていません。

いろいろな加工ができるというメリットを活かして小ロット生産を多く行う場合に、この機種を導入するのがよいでしょう。

 

③:ロール4本

上側に1本と下側に3本、合計4本のロールが取り付けられているベンディングロールも存在しています。

最近は機械もNC(数値制御)化されているものが多いですが、ベンディングロールにもNC化されている機種が存在しています。

4本ロールのベンディングロールには主にNC化されている大型のものが多いと言えるでしょう。

機種にもよりますが、端曲げ加工が行えるタイプがあり、こちらは精度も高くなっているので、いろいろな加工を行うことができる優れものです。

加工時にキズが付きやすいステンレスやアルミニウムに使用しても、ロール軸に焼き入れ研磨されている鉄芯やウレタンが使用されているので、キズが付きにくくなっています。

 

ベンディングロールのロールの素材

ベンディングロールに使用されている素材には、大きく分けると2種類が存在しています。

1つ目は鉄芯になりますが、鉄芯をそのまま使用すると、ステンレスやアルミニウムなどのキズが付きやすい素材を加工した場合、キズがたくさん付いてしまう危険性があります。

そのため、焼き入れ研磨が施されているものが一般的です。

鉄芯が焼き入れ研磨されていれば、圧力をかけても板材にキズが付きにくいため、安心して加工することができます。

2つ目はウレタンになりますが、ウレタンは元からキズが付きにくい素材になっています。

最近ではベンディングロールのロールにウレタンが用いられているものが、多く出回るようになってきています。

 

まとめ

ベンディングロールはロールベンダーという呼び方もされている機械です。

板材をRに曲げるために使用されており、取り付けられているロールの数によって性能や特徴が異なっています。

2本ロールは大量生産に向いており、端曲げ加工が必要ありません。

3本ロールはいろいろな種類の板材に対応しやすくなっています。

4本ロールはNC化をするのに向いていると言えるでしょう。

最近はベンディングロールのロールに使用されている素材に、板材にキズが付きにくいような配慮がされてきています。

このようにいろいろな板材の加工にそれぞれ対応することは難しいので、実績のあるメーカーに依頼をしたい、特殊な加工にも対応してほしいという場合には、ご遠慮なく当社へお申し付けください。

 

【参考】ベンディングロール|株式会社クリモト鐵工所
【参考】塑性加工・溶接|アイセル株式会社
【参考】ロールベンダーとは

 

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