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ウォータージェット加工7つのメリットと3つのデメリットを解説

ウォータージェット加工とは、高速で噴射する水流により素材を切断する切断加工です。

他の切断加工にはないメリットがいくつもあります。

この記事では、

  • ウォータージェット加工とは
  • ウォータージェット加工のメリット
  • ウォータージェット加工のデメリット

について解説します。

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ウォータージェット加工とは

ウォータージェット加工とは、高密度な水を高圧かつ高速でノズルから噴射することで素材の切断や穴あけなどを行う加工方法です。

300〜600MPa程度に圧縮した水を細いノズルから高速で噴射することで、金属も切断できるほどのエネルギーになります。

また、ウォータージェット加工は、水流により素材をカットする「アクアジェット加工」と、水流に研磨材を混ぜて加工する「アブレシブジェット加工」の2種類に分かれます。

 

アクアジェット加工

アクアジェット加工は、研磨材を含まずに水流のみで行う切断加工です。

純粋に水のみを活用することから、「ピュアジェット加工」も同じ意味の言葉として使われています。

また、「ウォータージェット加工とアクアジェット加工は同じもの」と考える場合もあるので注意しましょう。

アクアジェット加工のメリットは、柔らかい素材の加工に適していることです。

発泡剤や紙、ゴムなどの軟質材の加工に重宝されています。

 

アブレシブジェット加工

アブレシブジェット加工とは、噴射する水に研磨材を配合することで切断能力を上げた加工方法です。

アクアジェット加工では難しい硬質材の切断加工に適しています。

 

ウォータージェット加工のメリット7つ

ウォータージェット加工のメリットを7つお伝えします。

  1. さまざまな材質を切断できる
  2. 材質に直接熱を与えない
  3. 重ね切りができる
  4. 形状切断に適している
  5. 環境にやさしい
  6. 切断の工程が少ない
  7. ランニングコストが低い

 

メリット①:さまざまな材質を切断できる

ウォータージェット加工のメリット1つ目は、さまざまな材質を切断できることです。

水に溶けない材質の加工であれば、ウォータージェットならほとんどの材質を切断できます。

ウォータージェット加工でのみ切断できる材質も少なくありません。

 

メリット②:材質に直接熱を与えない

ウォータージェット加工のメリット2つ目は、材質に直接熱を与えないことです。

メジャーな切断加工であるガス溶断やレーザー加工は、切断する工程で材質に熱を加えてしまいます。

ウォータージェット加工なら熱による悪影響を与えずに加工可能です。

 

メリット③:重ね切りができる

ウォータージェット加工のメリット3つ目は、重ね切りができることです。

シムライナーなどの薄い材質は、熱の影響を受けやすい性質を持ちます。

ウォータージェット加工ならば、シムライナーなどの素材でも影響を与えずに切断可能です。

また、複数枚の素材を重ねてカットできるため、スピーディーに加工できます。

 

メリット④:形状切断に適している

ウォータージェット加工のメリット4つ目は、形状切断に適していることです。

ウォータージェット加工は、水流を高圧で噴出する点から切断をはじめられるため、自由な位置で、好きなような形状で加工できます。

さまざまな切断や穴あけでも問題なく加工可能です。

 

メリット⑤:環境にやさしい

ウォータージェット加工のメリット5つ目は、環境にやさしいことです。

水もしくは研磨材のみで加工できるため、環境に悪影響を与えずに加工を進められます。

また、作業者の人体にも悪影響を及ぼさないため、安心して行える加工方法です。

 

メリット⑥:切断の工程が少ない

ウォータージェット加工のメリット6つ目は、切断の工程が少ないことです。

角穴を開ける加工などを行う際、ガス溶断などの切断加工では2つ以上の工程が必要なケースがあります。

しかし、ウォータージェット加工なら1つの工程で加工が完結します。

 

メリット⑦:ランニングコストが低い

ウォータージェット加工のメリット7つ目は、ランニングコストが低いことです。

というのも、ウォータージェットは水流のみで完結する加工だからです。

ただ、研磨材を使用する場合はランニングコストが割高になります。

【関連記事】切断加工の種類を解説!7種類の切断加工を適切に使い分ける方法

 

ウォータージェット加工のデメリット3つ

ウォータージェット加工のデメリット3つを下記のとおりご紹介します。

  1. 水に溶ける材質に使えない
  2. 初期コストが高い
  3. 精度が低い

 

デメリット①:水に溶ける材質に使えない

ウォータージェット加工のデメリット1つ目は、水に溶ける材質に使えないことです。

水流で溶けてしまう材質の加工には使えません。

 

デメリット②:初期コストが高い

ウォータージェット加工のデメリット2つ目は、初期コストが高いことです。

ランニングコストは低いものの、初期コストはかかってしまいます。

導入の際は、ランニングコストを踏まえて検討する必要があるでしょう。

 

デメリット③:精度が低い

ウォータージェット加工のデメリット3つ目は、精度が低いことです。

機械加工と比較するとウォータージェット加工は精度で劣ります。

加工内容や材質に合わせて、加工方法を臨機応変に変える必要があります。

 

まとめ

今回は、ウォータージェット加工のメリットやデメリットをご紹介しました。

水流のみで切断を行うウォータージェット加工には、他の切断加工にはないメリットがたくさんあります。

ウォータージェット加工に関してご相談したいという場合は、気軽に当社へお問い合わせください。

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