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鉄骨加工と6つの工程についてわかりやすく紹介

鉄骨加工は産業ロボットや建築物などの重要な骨組みを造り上げるために重要な作業です。

鉄骨加工にはさまざまな工程があります。各工程の詳細を知ることで、鉄骨加工に必要な設備や技術を知ることができるでしょう。

そこでこの記事では、鉄骨加工の6つの工程についてわかりやすく紹介します。

弊社では鉄骨加工に必要なさまざまな大型機械や各種加工設備、また豊富な加工経験と技術を持ち合わせております。

納期やコストに関するお困りごとなど、お気軽にご相談ください。

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鉄骨加工とは

鉄骨加工とは鉄を加工して製品を造り上げる作業のことです。

工作図の作成から鉄の切断・組立、搬入など作業工程は多岐に渡ります。

また、各工程では高度な技術が求められるため、資格を持った技術者が担当します。

鉄製品の具体例としては鉄製の家具・遊具・自動車・大型船・航空機・産業ロボット・建築物など。

身近なものから大がかりなものまで、あらゆるものを製造しています。

鉄骨加工はこれら鉄製品の基礎となる重要な骨組み部分を造り上げるという重要な役割を担っています。

 

鉄骨加工の6つの工程

鉄骨加工の6つの工程は以下の6つです。

  1. 工作図・制作要領書の作成
  2. 孔明け・切断
  3. 組立
  4. 溶接
  5. 錆止め塗装
  6. 搬入・現場組立

それぞれの工程を詳しく解説します。

 

工程①:工作図・制作要領書の作成

鉄製品を造り上げるためには、まず工作図と制作要領書の作成が必要です。

鉄骨加工をするには工作図や製作要領書が欠かせません。

工作図や制作要領書の作成は鉄製品制作の入口であり、できあがりを左右する重要な工程です。

工作図や制作要領書は、完成品の大きさや各工程の実際の作業を具体的に示す指示書のような役割。

また、制作物の実際のサイズを想定・管理しながら加工に必要な資料を作成します。

これは原寸作業と呼ばれ、工作図などを基に各工程で起こりえる鉄製品の収縮やゆがみなども考慮しながら、正確な寸法を決定します。

以前までは実物大で展開図を作成する床書原寸で作成されていましたが、現在はコンピューターで自動作画を行うNC原寸が主流です。

 

工程②:孔明け・切断

工作図や制作要領書などの情報を基に、素材の孔明け・切断作業を行います。

孔明けとはキリやドリルなどの工作機械を用いて素材に穴をあける作業のこと。

鉄骨加工の場合は主に丸穴が一般的で、形状によって貫通穴・止まり穴・テーパー穴などがあります。

また、ノコギリやジグソーを使って丸く切り抜くことを「窓抜き」や「中抜き」と呼びます。

鉄の切断加工には主に下記の3種類があります。

  1. レーザー切断
  2. ガス切断
  3. プラズマ切断

レーザー切断はレーザー光線で素材を切断する方法です。

専用の機械を用いて作業を行い、仕上がりがきれい、または切断作業を自動化がしやすいなどのメリットがあります。

ガス切断は主にガスと酸素を使って素材を切断する方法です。

ガスバーナーから炎を噴射させて素材を分断、その後は酸素を勢いよく吹き付け、溶融部分を吹き飛ばすことで切断します。

プラズマ切断は切断したい素材と電極の間にプラズマを発生させて高熱で素材を溶解、その後はプラズマ気流で素材を吹き飛ばして切断する方法です。

高出力な機械であれば150mm前後の素材も切断できます。

現在、孔明け・切断の加工作業は基本的に自動化されており、データ入力を行うことで機械が作業をしてくれます。

ただし、常に機械のメンテナンスをしっかり行ないと作業効率が落ちてしまうので、注意が必要です。

【関連記事】レーザー加工とは?原理や種類、メリット・デメリットなどを解説

 

工程③:組立

次に孔明け・切断加工された鋼材を組み立てていきます。

組立は工作図や制作要領書に基づき、完成したときの寸法や形状が正確になるように緻密に計算されながら行われます。

溶接や切断などの各工程の鉄素材の収縮量を算出し、この後の工程でズレが起きないように作業をすることが求められる工程です。

 

工程④:溶接

組立工程を終えた工作物の接合部の溶接を行います。

溶接加工は大別すると以下の3種類に分類可能です。

  1. 融接
  2. 圧接
  3. ろう接

融接は接合部に熱を加えることで素材同士を融合、その後冷却することで溶接する方法です。

溶接加工のなかでも最もメジャーな方法で、大きな素材でも溶接しやすい・頑丈に溶接できるなどのメリットがあります。

圧接は接合部を密着させることで圧力を加え溶接する方法です。

機械で毎回同様の圧力を加えられるので、品質を維持しやすいのがメリット。

そのため、大量生産ラインにも向いています。ただし、融接などのに比べると、接合部の強度が劣る点ではデメリットです。

ろう接は素材同士を溶加材で接合する方法です。

ろう接は素材に熱や圧力を加えないため、素材を劣化させることなく接合できます。

また、異なる素材同士であっても接合できる点も便利です。

また、溶接加工には、被覆アーク溶接やガスシールドアーク溶接などさまざまなものがあります。

溶接は使用する鋼材の種類や性質、溶接性や作業環境などを考慮しながら、適切な方法を選択します。

溶接はその時々の状況によって作業方法が異なるため、多くの経験や知識が必要になる工程ともいえるでしょう。

近年では溶接も基本的にロボット作業が主流になっていますが、ロボットが対応できないところは作業者が溶接します。

そのため、ロボットの管理能力だけでなく、実際の作業者の技術力も重要になります。

【関連記事】鉄鋼溶接の種類3選!メリット・デメリットも解説

 

工程⑤:錆止め塗装

金属の腐食を防ぐために防錆効果のある塗料を工作物に塗装する、錆止め塗装を行います。

工作物に錆止め塗料を塗ると表面に塗膜が形成され、錆の原因となる空気や水の遮断が可能です。

そのため、長期間外気に触れる鉄製品では錆止め塗装が必須です。

塗装の種類も雨水に強い・耐用年数が長期間などさまざまな特徴があります。

そのため、作業場所が屋内・屋外か、または工作物の用途などの条件などによって塗装の種類を使い分けます。

さらに腐食しにくい加工が必要な場合は亜鉛メッキ処理を行ったりなど、工作物の特徴や状況に応じた錆止め加工も重要です。

錆止め塗料は色を使い分けることも重要です。

工作物の仕上がりをきれいにするために白・赤・グレー・黒・こげ茶・青・緑などさまざまな色を使い分けます。

錆止め加工をしつつも、仕上がりのデザインを決定する重要な工程です。

 

工程⑥:搬入・現場組立

工場で加工・製作された製品を現場に搬入、現場組立の作業を行います。

大型トラックなどで製品を現場まで運搬したあと、状況によっては鉄骨製作工場が現場での組立や溶接を行うこともあります。

さまざまな工程を経て完成した工作物は現場で組み立てられ、場合によっては外装工事・内装工事を施した後に建造物を完成させるケースも。

鉄骨加工における各工程で正確な作業を行うためには充実した機械設備が重要です。弊社では国内屈指の大型機械を取り揃えています。

弊社で稼働している設備につきましては設備紹介からぜひご覧ください。

 

まとめ:鉄骨加工なら南条製作所にお任せ

鉄骨加工とは鉄を加工して製品を造り上げる作業のことで、鉄製品の基礎となる部分を造り上げるという重要な役割を担っています。

各工程では製作物の種類や作業状況に応じた、正確かつ効率的な作業が求められます。

そのためには、充実した機械設備や多くの知識や経験を持った技術者が必要です。

弊社では国内屈指の大型機械や、熟練した技術を兼ね備えているのも大きな特徴です。

他社では難しいと言われた加工につきましても、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。

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